inNateが考えるトリートメント
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サロンで使用するトリートメントの種類について

トリートメントと聞くとほとんどの方が「シャンプーの後に使うヤツ」とイメージすると思います。
あと「サロンでよくすすめられる良い香りのヤツ」も思いつくでしょうか?^ー^)

インネイトでは、サロンでのトリートメントを5つのカテゴリーに分けて考えています。
1 【熱からの保護】
2 【オイルストレートに使用】
3 【薬剤の除去】
4 【髪の補強】
5 【血行の促進】

少し詳しく書いてみます。
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1 【熱からの保護】
低温から90℃までの範囲を保護します。
ドライヤー・デジタルパーマに必ず必要になり、ナノリペア・ヒアルロン酸の2種類を使用しています。
【ナノリペア トリートメント】
キューティクルのしなやかさに大切な18-MEA・コレステロール・セラミドで構成したナノカプセル。
複数のセラミドが毛髪結合脂質に近い状態で毛髪のダメージ部分へ浸透します。

ナノカプセルと言われてもよくわからないですよね;^ー^)
最新の毛髪科学(フレグランスジャーナル社)と言う本からの引用ですが
「髪の太さを車の大きさ(約4メートル)に拡大するとナノカプセルサイズはゴマ(約1mm)の大きさになります」
とのこと。なんとなく大きさの違いは理解できるのですが、それを見ることができる顕微鏡にもびっくりしました笑

【ヒアルロン酸 トリートメント】
保水力に優れた性質を持っています。
化粧品でよく見たことがあると思います。
しっとりしてて良さそう。そんなイメージでほぼ間違っていないです。
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2 【オイルストレートに使用するトリートメント】
熱とオイルがキューティクルの表面を整えます。
乾燥した状態から熱とチカラで伸ばすストレートは早い段階でたんぱく変性を引き起こします。
ダメージを抑えて続けられるストレートパーマのために、髪の状態に合わせて2種類のヘアオイルを処方しながら施術します。
熱とオイルがキューティクルの余計な負担を抑えて、きれいなツヤ髪をつくります。

【ホホバオイル】
ホホバオイルは300度までの高温に強く、その特性が壊れない高沸点オイルなので
熱を加えることによりダメージした部分に速やかに浸透し油分を補います。

植物由来のホホバオイルを使用する大きな理由は抗酸化作用が非常に強いうえ、皮脂を構成する油分に近く
過酸化脂質を作らないため頭皮に近い場所で使用しても肌への安全性も高い特性を持ち
ワックスエステルという保護機能をもつ成分を多く含み水分を逃がさない強い保湿機能があります。

ホホバオイルもいつの間にか生活に馴染んでいましたね。
身体に良さそう。髪にも良さそう。そんなイメージでよろしいと思います。

使用したあとは、しっとりした質感になります。
キューティクルを整えるためのベース作りに必要なオイルです。

【シクロペンタシロキサン】
コンディショニング・ツヤ効果が高く軽い質感の油性成分で帯電を抑える効果が高く、スキンケア・メイクアップ・ヘアケア製品にも広く使用されています。
ホホバオイルよりも沸点が少しだけ低いので強いクセをしっかり伸ばしたい時に使います。
使用したあとは、サラっとした軽い質感になります。
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3 【薬剤の除去で使用するトリートメント】
パーマやカラーリングのあとはキューティクルの隙間に余分な成分が残ってしまいます。
家に帰って髪からパーマやカラーの残り香がなんとなく残ってる。それは後々続くダメージのちいさな原因です。
「コスメ系のパーマだから大丈夫」そう言われてパーマのあとに、においが髪に残った経験がありませんか?

【カタラーゼ トリートメント】
薬剤除去トリートメントとして使用します。
過酸化水素を除去する性質を持ち、パーマ・カラーリングの後の気になにおいを除去します。

子供の頃ヒザをすりむいた時にマキロンで消毒したときに傷口から泡がシュワシュワでてた記憶はありませんか?
パーマのあとに使うと↑のような目には見えないごくごく小さい作用がキューティクル表面で起こり、隙間に残留した物質を除去します。

【バッファー トリートメント】
薬剤除去トリートメントとして使用します。
酒石酸を主成分として、アルカリ成分を除去する性質を持ち残留物質を中和させます。
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4 【髪の補強を考えて使用するトリートメント】
髪を補強するために、天然成分100%のヘナを使います。
インネイトではハナヘナを使用しています。
http://ameblo.jp/hana-hair/
http://hana-henna.ocnk.net/
髪がダメージを受けるとダメージホールという空洞ができると言われており、ヘナの細かい分子がダメージホールの隙間に入り込み固定したあと、再び近くのヘナ分子と結合してさらにしっかりと吸着します。
これがヘナで髪を補強する見えないけどしっかりした作用です。
また、ヘナに含まれるタンニン成分が剥離したキューティクルを引き締めツヤを取り戻します。
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5 【血行の促進】
健康な髪は健康な地肌から。

炭酸を混ぜるためのジェルは、食品用グレードのジェルにキトサンとユーカリオイルを配合してより良く地肌環境を整えるためにすこしだけ工夫をしています。
圧縮した炭酸ジェルを事前に温め、使用直前にもう一度炭酸を混ぜることで高濃度炭酸ジェルが血行を促進します。
暑い時期は冷たい炭酸ジェルが気持ち良いです。
キトサンは多くの発毛・育毛剤にも使われ、人工皮膚や手術に使う縫合糸にも使用されています。
サプリメントでも身近になっていますのでイメージはしやすいですよね。
ユーカリオイルには優れた消毒作用と抗炎症効果・頭皮の痒み防止を発揮する精油で、呼吸器系にも作用があるのですっきりします。
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インネイトでは、ステップトリートメントとカテゴリーされる、処理剤を重ねて皮膜のツヤをつくるタイプのトリートメントシステムはおすすめしていません。
髪の毛に重ねて皮膜を作るステップトリートメントシステムを取り入れると、自然できれいなツヤ感から遠ざかってしまい、一時的な処理剤での皮膜は長い目で見ると髪には良くないのでは?と、考えています。
また改めてトリートメントについて掘り下げてみようと思います。
^ー^)

この記事を書いた人

祖母の代から続く美容室に生まれ、家業を継ぐために美容師になりました。お客様に喜んでいただける事、必要としていただける事が20年のあいだ美容師を続けてこれた原動力だと感じています。

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